近視進行抑制治療とは

小児の近視は、年々増加傾向にあります。人々の生活は、高度情報化社会によって様変わりしております。その波というのは子どもの間でも決して無関係ではありません。例えば、学習でも遊びでも、スマートフォンやタブレット等のデジタル画面を近距離で長時間見続け、目を酷使するなどすることで、近視を進行させてしまっているといったことがあります。
このような状況の中、当院ではお子さまの近視進行を抑制させるために「低濃度アトロピン点眼」と呼ばれる目薬(点眼薬)を使用した治療というのを行っています。これは「低濃度アトロピン点眼薬」を1日1回の頻度で(目薬を)さすというもので、とても容易な近視進行抑制治療です。なお同治療につきましては保険適用ではなく、自費診療の扱いとなります。このように全額自己負担となりますが、日本だけでなく米国をはじめ海外でも近視抑制の効果が報告されています。同治療をご希望される方は、お気軽にお問い合わせください。
低濃度アトロピン点眼薬の特徴
- 点眼薬の使用は1日1回
- 近視の進行を平均で60%軽減させたという報告がある
- 6歳から(学童期)の治療を推奨とし、主に小中学生が対象
- 治療を一度開始したら2年以上は継続する
- 副作用として、まぶしさを感じる場合がある
治療の流れ
1. 診察・検査
低濃度アトロピン点眼の治療を開始するにあたって、現時点での視力、目の状態などを調べます。そのための各種検査を行うなどして確認していきます。
2. 処方・治療の開始
検査等で問題がないとなれば、アトロピン点眼薬が処方されます。1日1回の点眼となります。
3. 定期検診による来院
低濃度アトロピン点眼による治療は少なくても2年以上の治療期間を要します。その間は、定期的にご受診いただき、視力検査や目の状態の確認、近視抑制の効果などもみていきます。
低濃度アトロピン点眼治療の費用
同治療は、保険適用外となるので、自費診療となります。費用の詳細につきましては、お気軽にお問い合わせください。